歯の激痛で部屋中を徘徊した夜~後編~

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虫歯の治療が終わり、平穏なはずだったが、かぶせ物をしてから歯痛が止まなかった。原因不明でどんどん悪化していく中、痛みと薬による胃痛、不眠によりどんどん体調は悪くなっていった。

地獄の夜から一夜。明けない夜はない。

徘徊の夜を過ごし、しばし数時間の眠りについて、6:00に起床。3時間は眠れたかな。朝を迎えられてよかった。また抗生物質や痛み止めが飲めるからだ。もう薬漬けだな。本来7:30には出勤だが、寝不足と歯痛がまだ続いていたので午前中は休むことに。この日は台風か?と感じるほどの風と雨。低気圧で頭痛もあるし既にテンションが低い。

9:00まで眠り病院予約。昨晩の自分の狂気が充満している部屋が嫌だったので、厄除けもかねてフローリングをきちんと掃除。クイックルワイパー最強。痛みでのたうち回れたのも毎日クイックルワイパーでざっくりだが掃除をしていたからだと思い、掃除って大事だなとつくづく感じた。

11:00歯医者に到着。今日はいつもの先生が不在で別の先生に診てもらった。歯痛を訴えるも、かみ合わせが高く当たるから痛みが出たのだろうとのんきなことを言われ削られ様子を見てくれと言われたが…痛さは変わらない!!「歯ぎしりしてカチカチしてください」と言われるけど内心「だから痛いって言ってるだろ!怒怒怒」と怒りと、不信感と、絶望感といろんな感情が渦巻いていた。

結果歯があまり当たらず痛みは少しマシに感じたが、その後もジンジンと痛いのは変わらない。これはレントゲンで見てもらわないと分からないのではないかと思いながらも、様子を見てくれと診察は終わった。

セカンドオピニオンを求めて。

その後ジンジンと痛みを抱える中、処方箋をもらってとぼとぼ歯医者を出た。本当は今すぐにでも歯を抜きたいし、せめて痛み止めを飲みたいが、時間をもう少し空けなければいけない。朦朧としながらよろめきながら「とにかく休みたい!座りたい!」と近くの座れる駅ビルまで向かった。

しばらくは「救急病院」など今すぐ見てもらえる歯医者を検索していた。すると1か所近くに今から診察してもらえるところがあったので行ってみることにした。歩いて20分ほど。スマホで口コミを確認していたが、評価1と5がとても多かった。久々に評価1が多かったのを見てとてもビビりながら向かった。

どうだったかというと…私にとってはとても印象が良かった。話をとても良く聞いてくれたことがとてもうれしかったのだ。「問診→レントゲン→歯茎チェック→掃除→先生の回答」の順で進んでいった。結果としては虫歯でもなく膿でもなくおそらく歯茎だろうという回答だった。「隣の歯の歯茎が下がっているので歯周病かもしれない。歯を抜いても痛みは別の気がするのでまずは歯茎の回復に徹したほうがよい」とのことだった。ブラッシングのし過ぎ、今治水の使い過ぎで炎症しているのは気になっていたのでそこを気が付いてくれたのは嬉しかった。

結果痛みは変わらなかったが、精神的にも疲労困憊していたので、自分の質問に丁寧に答えてくれたことや、親身になってくれたことで精神的に楽になり、もう少し頑張ってみようと元気になれた。その後痛み止めが効いてきたこともあり、仕事は無事遂行。内勤でよかった。昼食は噛むことができないのでプロテインで凌いだ。

希望。痛くなる時の気づき。

精神的に少し楽になったことで少し落ち着きが芽生えた。痛みが出るときのパターンが見えてきたのだ。痛くなる時はこんな感じだ。「水分を摂取したとき」「歯が触れたとき」「シャワーや緊張などで体温が上がったとき」「横になったとき」「起きたとき」すべては血液の循環が関わることなのかなと感じた。あくまで素人の推測に過ぎないが…

そして「ゆっくり食べること」、「肉を食べすぎないこと」、「移動時は荷物は軽く!」なども痛みにつながらないため気にするようにした。夜はゆっくり野菜中心で食事をし、痛み止めを飲む時間も考慮し、湯舟には入らず短めのシャワーをし23:30頃就寝。良くなる兆しがあった。

っが!!甘かった。4:00頃奥歯痛みで目が覚め、あまりの痛さに痛み止めを飲んだ。

っがっが!意識がはっきりしていなかったからか、間違ってロキソニン1錠のところ2錠胃薬なしに飲んでしまった!!本当に馬鹿だった。心から反省した。胃のこともちゃんと考えなければ。痛くなることも考えてしっかり枕元に胃薬と痛み止めを用意するなど元気なうちに準備しておくことを学んだ。

再び振り出しに。絶望の中その時は訪れた。

せっかくの希望も痛みの前では絶望に変わった。自暴自棄になり始めていたがもとから予約をしていた元より通院していた歯医者に行くことに。本来であれば不信感からもう医者を変えようと思っていたが、他の医院を探す気力が残っていなかった。脱力している中いつもの担当医にこれまでの痛みと経緯をつたえた結果、銀歯を外して根幹治療をしてみることに。

歯痛や歯茎の炎症もあったため、麻酔をするときに全身がしびれるほどの痛みがあった。こんなに痛いとは。そして治療を始めるも一度の麻酔では効かなかったため量を増やして麻酔をすることに。心臓はバクバクし、動機や意識が遠のくような感覚を味わった。

がしかし、その時は訪れた。「根幹治療して正解でした!膿がとても溜まっていました。本当に辛かったですね」その言葉に涙が出るほどうれしかった。原因が分かったこと、辛さを理解してもらえたこと、痛みから解放されること。本当にこの瞬間は忘れられないほど幸せを感じたときだった。「この痛みは本当に救急車を呼ぶ人もいます」というほど耐え難い痛みのようで、自分だけでなく苦しんだ人がたくさんいるんだと歯痛の恐怖が改めて分かった。

その後しばらく通院があり、今度は麻酔の恐怖が続くことになるがそれば別の機会に。原因が分かった夜、久しぶりに朝まで眠れた。本当に体に痛みがないことがどれだけ幸せなことなのかを感謝している。

恐るべし根尖性歯周炎。

人間の三大激痛にあげられるのはいくつかパターンがありますが、検索した中では「尿路結石」「痛風」「歯痛」の組み合わせが多いように感じます。今回私が体験したのは「根尖性歯周炎」。歯科の疾患のなかで一番痛みが強いと言われるのはこの急性発作のようです。

歯の神経の入っていた穴に神経の残骸が残り腐敗を起こし、膿があごの骨の境に急激にたまることのようです。「歯に触れるだけ激痛」本当にその通りでした。今回のことで医者のいいなりにならず、「もう少し見てください」とか掘り下げる強さも備えることが自分を守ることと学びました。

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